ラーニングイノベーションコンソシアム発足にあたって

マイクロラーニングコンソシアム(以下mLC)は、2022年4月1日をもって活動内容を変更するとともに「ラーニングイノベーションコンソシアム」に名称をあらため、業界団体としてこれまで以上の本格的な活動を開始いたします。

ラーニングイノベーションコンソシアム
代表理事 川口泰司

【1】団体名称変更の背景

mLCは「人材育成」「自律学習」の領域における新たなコンセプトやテクノロジーにフォーカスし、特に2016年頃から米国で活用が活発化したマイクロラーニングの国内での啓蒙、定着を目指した普及促進活動を行ってきました。コロナ禍以降の急速なデジタル化の進展はマイクロラーニングの企業導入を後押ししており、現在では一定以上の普及が見られる状態になっています。この現状を鑑み、mLCはマイクロラーニングにとどまらず、人材育成やリスキリング、キャリア支援などの観点で経済の発展に寄与していくべく、今後の普及が予想されるコンセプトやテクノロジーの調査、発掘、研究、提言、啓蒙を新たな活動領域といたします。そのために今般、明確に団体としての性格を表明し、その活動に相応しい団体名称「ラーニングイノベーションコンソシアム」への変更をいたしました。

【2】新団体名「ラーニングイノベーションコンソシアム」(略称LIC)

※ 「マイクロラーニングコンソシアム」から改称

【3】ミッション

  1. ラーニングテクノロジーの発展を後押しし、わが国の人材レベル向上に寄与する
    将来を含めた企業の人材育成施策に資する新たなラーニングテクノロジーの調査、発掘、研究、提言、啓蒙により、教育および関連産業の健全な発展を促進し、わが国の人材レベル向上に貢献する。
  2. 学術と産業界をつなぐ架け橋としての役割を果たす。
    上記の一環として、ラーニングイノベーショングランプリや研究グループ活動を通じて、高等教育機関発のこれまでにない学習・教育方法やスタイル、革新的なラーニングテクノロジーを発掘し、新たな学習・教育環境を提案する。これにより、学術と産業界との懸け橋としての役割を果たす。

【4】想定されるラーニングテクノロジーの領域

  1. 情報やナレッジ共有、学習深化のためのテクノロジー
    例)マイクロラーニング、キュレーション、レコメンデーション、マッチングなど
  2. 仮想現実などを含む新たなコミュニケーションテクノロジー
    例)メタバース、VR/AR/MRなど
  3. データ活用を前提とした新たなソリューションに繋がるテクノロジー
    例)ラーニングアナリティクス、AI、教育研修/キャリア支援プラットフォーム、アセスメント、オープンバッジなど

【5】主な活動内容

ミッションを達成するために、以下の具体的な活動を行います。

  1. 研究グループの立ち上げ
    先端テーマを掘り下げて理解し、研究を行うグループ活動。メタバースやラーニングアナリティクス、人材育成のためのプラットフォームの在り方などについての研究グループ立ち上げを検討中。メンバーには関連技術を研究する高等教育機関の研究者を招聘することも計画している。
  2. セミナーおよびイベント
    研究会の成果発表や旬のトピックスでの講師招聘などによって、テクノロジーのトレンドが把握できるセミナーを定期的に開催予定。また定例セミナーの拡大版として、セミナー形式の1DAYイベントも計画中。
  3. 産学連携活動
    高等教育機関による革新的なラーニングテクノロジーを発掘し、新たな教育・学習スタイルを提案する産学連携活動を推進する。その活動の一環として、過去5回の開催実績のあるラーニングイノベーショングランプリ(略称LIGP)を位置づけ、さらに発展させる。

上記活動の活性化のために、Webによる広報活動や展示会などへの出展、従来から行っているNPO法人日本イーラーニングコンソシアムおよび日経BP社との協力・連携を、より一層深めてまいります。